日本の政策にも小規模家族農業支援を@参議院会館:撮影取材記録
前日に立教大学で開催された「« 国際家族農業年から始まる小規模農業の道」に続き、来日しているフランス農業開発研究国際協力センターの研究者を交え、参議院会館でアピールを行うとのことで、撮影取材に伺いました。衆議院の解散に伴い、第2部の院内集会が中止されたのは残念でしたが、有意義な情報交換ができました。
国連は、2014年を国際家族農業年と定めました。この背景には、2008年の世界的な食料危機を経て、大規模機械化農業推進ではこれからの世界の飢餓問題、さらには気候変動問題に対処できないという危機感があります。世界食料保障委員会(CFS)の専門家ハイレベル・パネルは、2013年に『食料保障のための小規模農業への投資』という報告書をまとめ、その中で小規模農業が果たしている多様な役割に注目し、その重要性を訴えています。国際機関の発表のみならず、たとえば、ブラジルは2012年にアグロエコロジーと有機農業生産政策を採用し、小規模家族農業支援に着手していますし、インドは今年、有機小規模生産農家を支援するアグロフォーレストリー政策を発表しました。フランス政府は若い人びとが小規模 有機農業に参加することを支援するための農業未来法を成立させています。こうした動きに対して日本はどうでしょうか? 日本でもこうした世界の動きを参考に、日本の国内農業政策や海外援助政策を考えていく必要があると考えます。(紹介文より)
<概要>
*日時:2014年11月25日(火) 14:00〜16:00
*場所:参議院議員会館B101会議室
*共催:オルター・トレード・ジャパン/(特活)オックスファム・ジャパン(調整中)
*協力:有機農業推進議員連盟
<状況>
*日本側のプレゼンテーション
・山田正彦さん(元農林水産大臣)
民主党次の内閣ネクスト農林水産大臣、ネクスト厚生労働大臣、衆議院農林水産委員会委員長などを歴任。2009年政権交代し民主党鳩山内閣で農林水産副大臣、菅内閣で農林水産大臣。その間念願の農業者個別所得補償を実現する。TPPに反対し先頭に立って活動、現在に至る。
・関根佳恵さん(愛知学院大学教員)
国連世界食料保障委員会(CFS)の専門家ハイレベル・パネル『食料保障のための小規模農業への投資』の執筆に日本から参加。専門は農業経済学。バナナ・ビジネス大手の多国籍企業ドール社の事業について調査・研究などにも携わる。
・山本伸司さん(パルシステム生活協同組合連合会 理事長)
日本生活協同組合連合会 常任理事、社会福祉法人ぱる 理事・評議員、一般社団法人互恵のためのアジア民衆基金 理事、NPO日本有機農業生産団体中央会 理事。
・斎藤博嗣さん(一反百姓「じねん道」)
2005年東京から茨城の農村へ移住。一反百姓「じねん道」の屋号で、妻と子供2人の家族と共に世界一小さい百姓(One Field Farmer)を実践中。農的ワークライフバランス研究家、T&Tオルタナティブ研究所研究員。
・真嶋良孝さん(農民連副会長)
国際的農民運動を展開するビア・カンペシーナの日本組織・農民運動全国連合会の副会長。著書に『いまこそ、日本でも食糧主権の確立を!』本の泉社、2008年がある。
・森下麻衣子氏:(特活:オックスファム・ジャパン アドボカシー・オフィサー)
途上国の貧困問題にまつわる様々な政策課題について、日本政府へのアドボカシー(政策提言)やメディアへの情報発信を担当。主な担当分野は、食料、農業、土地収奪、気候変動など。2012年末よりモザンビークにおける日本の大規模農業開発事業であるプロサバンナに関する調査提言活動に他団体とともに携わる。
*フランス側のコメント&質疑応答
>オルター・トレード・ジャパン:http://altertrade.jp/
>オックスファム・ジャパン:http://www.oxfam.jp/
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カテゴリー:062TPP関連 | 投稿者 xbheadjp : 11:35
国際家族農業年から始まる小規模農業の道:撮影取材記録
有機農業の枠を超えて、アグロ・エコロジーを推進しようとローカルグッド!キャンペーンの企画を詰めているなかで、関根先生に国際家族農業年にまつわる講演会のご紹介を受けたので、撮影取材にお邪魔しました。
2014年は国連が定める国際家族農業年です。気候変動、飢餓、社会開発における諸問題に対応するため、FAO(国連食糧農業機関)などの国連機関は、大規模農業を重視する政策から小規模家族農業を重視する政策への転換を求めています。国際潮流が大きく変化する中、日本政府は国内では輸出志向型農業や企業農業を推進し、海外では輸出向けの大規模農業開発をモザンビークでODAを使って行っています。現在進められているTPP交渉は、国際潮流に逆らう形で日本や世界の農民を窮地に陥らせ、生態系の破壊など世界レベルの持続可能性を損なう事態をもたらすと懸念されています。この度、世界食料保障委員会(CFS)の専門家ハイレベル・パネルの報告書『食料保障のための小規模農業への投資』の研究チーム代表らがフランスから11月下旬に来日します。このチームに日本から参加している研究者らとともに、こうした国際的潮流の意義を考えます。そして、日本の農業政策および海外開発支援において、小規模家族農業重視の政策を実現することの重要性を考えます。
<概要>
*日時:2014年11月24日(月・祝)15:00〜17:00
*場所 立教大学池袋キャンパス太刀川記念館3階多目的ホール
*参加費:無料
*主催:立教大学経済研究所
<状況>
*講演
・関根佳恵氏(愛知学院大学専任講師)
「国際家族農業年と日本農業」
・ピエール・マリー・ボスク氏
「国際家族農業年の意義と家族農業が直面する課題」
・ジャン・ミエッシェル・スリソー氏
「21世紀における世界の家族農業」
・郭洋春氏(立教大学経済学部教授)
「市場の自由化と農業〜TPPをめぐる問題と日本農業」
*コメント
・古沢広祐氏(国学院大学経済学部教授)
<登壇者略歴>
・ピエール・マリー・ボスク(Pierre-Marie Bosc)さん
フランスの農業開発研究国際協力センター(CIRAD)の上席研究員。サハラ砂漠以南のアフリカにおける農業イノベーションや農業開発に関する研究を中心に手がける。2005年には、農業生産者組織が自然資源の管理において果たす役割について、著書を発表。これまで、家族農業とグローバリゼーションに関する研究プロジェクトに複数、参加している(1998年、2002~2004年)。国連食糧農業機関(FAO)、国際農業開発基金(IFAD)およびフランスが連携して組織する世界農業ウォッチ)の立ち上げに関わり、現在はその科学者コーディネーターを務める。2013年に国連世界食料保障委員会(CFS)の専門家ハイレベル・パネルルが発表した報告書『食料保障のための小規模農業への投資』の執筆では、研究チームの代表として指揮をとった。
・ジャン・ミッシェル・スリソー(Jean-Michel Sourisseau) さん
フランスの農業開発研究国際協力センター(CIRAD)の上席研究員。社会経済学者。家族農業とその戦略やパフォーマンスについて研究している。編著書『家族農業と来たるべき世界』が、その英語版『Family Farming and the Worlds to Come』とともに近刊予定。
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カテゴリー:062TPP関連 | 投稿者 xbheadjp : 18:23
小川オーガニックフェス2014撮影取材記録
地域自給圏のモデルとなりつつある埼玉県小川町下里地区で、オーガニックなフェスが立ち上がるとのことで、万障繰り合わせて撮影取材へ伺いました。
集落でとれた米・麦・大豆などを地域の企業・商店などで加工する地域連携な美味しい物が勢揃いです。下里の美味しい物がフルラインナップ!!!これだけ揃うのは初めてです。さらに、平井堅・絢香・Superfly・CHEMISTRYを7度のミリオンセラーに導いた四角大輔さんが副代表を務める『the Organic』プロデュースによる音楽をはじめ、映画、トーク、体験イベントなど、さまざまなオーガニックを感じていただくイベントです。秋の良き日に「有機の里・下里」の美しい田園風景の中で「五感で有機を感じる一日」。「生きとし 生けるものの生命輝く”有機の里”」で収穫を感謝し、讃え、喜びをみなさんと分ち合えることを心待ちにしています。
<概要>
*日時:2014年11月2日(日)11:00〜15:00
*場所:小川町下里農村センター(埼玉県比企郡小川町下里459-1)
*参加費:3,000円(2,500円の買い物券付)
*主催:Ogawa Organic Fes実行委員会
事務局::NPO生活工房つばさ・游
<状況>
*FOOD&DRINK
*EXPERIENCE
・珪藻土コースターづくり体験 ・木っ端積み木広場
*MOVIE
・ミツバチからのメッセージ
*MUSIC
・美湖♡SHINGO☮
*TALK:有機農業のカリスマ金子美登が語る『”有機農業”と”むらおこし”』
>霜里農場:http://www.shimosato-farm.com/
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