違う豊かさ博覧会/他@土と平和の祭典2016撮影記録
例年、都心の日比谷公園で開催されてきた日本最大級の有機農業フェスティバル「土と平和の祭典」。10周年の今回は、10月14日(金)から16日(日)までの3日間開催となります。なかでも注目は中日、10月15日(土)の里山・竹フェスティバル。農力向上委員会は1日限定で「違う豊かさ博覧会」というコンセプトでブースを出展する運びとなりました。里山資源を素材にした雑貨や手作りのオーガニック雑貨、有機無農薬の五穀など、お金では換算しきれない豊かさを一堂に集めました。
花鳥風月や冠婚葬祭という四字熟語に凝縮されているように、島国の農耕民族である日本人は、風土に逆らわず季節を愛でることで、日々の暮らしに彩りを添えてきました。節目ふしめで喜び祝い、悲しみや楽しみを分かち合って、身近にあるものから幸せを見出してきたのです。そこには、限られた状況のなかでも無限の豊かさを紡ぎ出す先人の知恵があったのでしょう。
しかし殖産興業と富国強兵という政策が掲げられ、日本人が自ら培った価値観を見失ったのは、明治維新がきっかけでしょうか。大陸の狩猟民族である欧米人は自然の征服を目論むとともに、未開と決めつけた土地へ土足で踏み込み、ライバルを蹴落としてでも先を争って、身近でないものから幸せを奪い取ることを繰り返してきました。私たちも心惹かれたその行いは、しかし地球規模では限られたパイの取り合い、先食いであって、収奪や搾取、環境破壊を伴う“開拓”で得られるものは、独りよがりな豊かさにほかなりません。
資本主義の終焉が現実味を帯び始めた状況で、無理矢理にでもGDPを積み上げるには、大企業を優遇し、すべての国民を労働力として駆り出す必要があります。成長の限界に直面している今、それでも私たちは、まだ豊かさの奪い合いを続けるのでしょうか。さらなる経済成長を騙る体制に疑問を感じるなら是非、「違う豊かさ博覧会」にご出展ください。(出店勧誘文より)
<概要>
*日時:10月15日(土)12:00〜20:00
*場所:土と平和の祭典「里山・竹フェスティバル」にれの木広場
*規模:竹テント3張/6出店者
<ブースの模様>
*「違う豊かさ博覧会」出店者:
・トウキョウ コットンビレッジ(冨澤 拓也さん)
・HUMAN TECH LAB ・菊谷文庫(菊谷倫彦さん)
・おむすび村(高橋愛香さん) ・東京楽竹団(丸田 菜穂さん)
・NPOさいはら(富沢太郎さん)
<10/14(金)前夜祭>
*盆踊り
*種まき酒場
*生意気商店街持ち寄り前夜祭
・アースオーブン
<10/15(土)里山・竹フェスティバル>
*特設やぐらステージ
・スペシャル・トークセッション「他力本願」による自立!
・土と平和のステージ
*里山・竹ワークショップ
*土と平和の竹灯りとライブ
<10/16(日)農的暮らしの文化祭>
*オープニング
*種まきビッグステージ
*土と平和のトークステージ
>詳細:http://www.blog-headline.jp/agriability/2016/10/post_299.html
*噴水広場
*種まき食堂
*スナップ
*フィナーレ
>土と平和の祭典2016:http://www.tanemaki.jp/saiten2016/
カテゴリー:066有機農業関連 | 投稿者 xbheadjp : 10:17
“NO RICE / NO PEACE”(稲作なくして安泰なし)/他@土と平和の祭典トークステージ動画記録
10周年を記念して3日間開催となった「土と平和の祭典2016」の最終日、そのトークステージで世話人のお三方に、米食=食料主権の大事さをアピールして頂くとともに、文末の日本版アグロエコロジー「食米援田推進」宣言にも、事前に賛同して頂きました。(当宣言は、来る11月20日(日)に國學院大學で開催予定の「日本版アグロエコロジーTOKYOフォーラム」で採択予定です。)
<概要>
*題目:『“NO RICE / NO PEACE”(稲作なくして安泰なし)』
*日時:10月16日(日)10:30〜11:10
*場所:土と平和の祭典トークステージ(日比谷公園にれの木広場)
*出演者:内田聖子さん/藤田和芳さん/高野孟さん/金子美登さん
<内容>
自由貿易の加速を図るTPPの是非が問われている一方で今、日本人の米離れが加速しています。パンや麺類の需要増加を嗜好の多様化と片づけるのは簡単ですが、国民生活の原点ともいえる主食を輸入小麦に頼って良いのでしょうか。
ちょっと調べれば判ることですが、世界の穀物相場は景気や作況によって大きく変化し、昨今では気候変動や中国の大量輸入、そして家畜飼料の需要急増などによって、乱高下を続けています。しかも広大な農地を開拓し、大型農機で単一農産物を作付する、うわべは効率的な輸出国のモノカルチャー的農業は、生物多様性ばかりか、地球温暖化にも多大な悪影響を与えているに違いありません。さらには、アマゾンなどでの大規模な農地開発は、原住民を追い出し、その持続可能なコミュニティを分断させ、市場経済に巻き込んで搾取する、卑劣な人権侵害でもあるのです。
そもそも、たとえ経済的に有利な立場だからといって、むやみに他国の穀物を買い集めて良いのでしょうか。北アフリカで広まったジャスミン革命は、当時の穀物高騰が遠因にあると言われています。そしてシリアの内戦も干ばつによる飢えが発端だとのことです。そう。食料不足は国際レベルで社会的混乱に直結するのです。
考えてもみてください。古来、戦争は水や食料、エネルギーの奪い合いに起因しています。食料輸出国が凶作に見舞われたら、その政府がまず行うのが輸出制限です。まして経済最優先を謳いながら景気もコントロールできないこの国で、主食の国内生産を放棄してしまったら、米価低迷に喘いでいる、それでも耕し続ける農家達が稲作を断念してしまったら、食の安全保障は成り立ちません。
だから、米を食べよう!米を作ろう!国土に根ざして暮らすことが、なによりの平和なのですから。
・内田聖子さん
・金子美登さん ・高野孟さん
・藤田和芳さん
*日本版アグロエコロジー「食米援田推進」宣言
自然と人との共生を図る持続可能な社会への具体策として、アグロエコロジーが世界的な潮流になっています。それは外国の資源や農産物に依存しない、土に根差して暮らす平和維持活動ともいえます。考えてみれば、温暖多湿なこの国で食料自給率を向上させるには、稲作の復興しかありません。日本人のコメ離れは、食料主権の放棄に他ならないのです。日本版アグロエコロジーTOKYOフォーラムでは、その開催を機に、以下の「日本版アグロエコロジー「食米援田推進」宣言に賛同して頂ける個人/団体を募ります。
・世界的な食料の争奪戦に巻き込まれないよう、輸入穀物に頼らない食生活を心掛けます。
・田んぼにまつわる伝統文化を守るため、縁を探って稲作農家を支援します。
・土に根差して暮らすことがなによりの幸せであり、それが平和の原点であることを伝え広めます。
>現在までの賛同人/賛同団体
藤田和芳さん(大地を守る会)/高野孟さん(インサイダー)/村山勝茂さん(IFOAMジャパン)/Yaeさん(鴨川自然王国)
<他のトーク>
*『日本版アグロエコロジー(稲作を軸とした地域自給)の奨め』
・Yaeさん ・相原成行さん
・林良樹さん ・寺田優さん
*『ソーシャルファームでつながろう!農業と福祉のハッピーな関係』
>https://youtu.be/DB0OMC437mE
*『森と生きる〜人間中心から、他の生き物や自然との共生社会へ』
*『対話こそ希望!パレスチナ問題から考える福島』
>https://youtu.be/5dkpE7Pan74
*『今が時代の転換点!土と平和な未来にシフトする!』
>https://youtu.be/nG49pbVNCTM
>土と平和の祭典2016:http://www.tanemaki.jp/saiten2016/
カテゴリー:068アグロエコロジー | 投稿者 xbheadjp : 07:12